ABEJA、経済産業省が立ち上げた「GENIAC」の元、NEDOが公募した「競争力ある生成AI基盤モデルの開発」に採択

AIニュースの要約

  • 株式会社ABEJAは、経済産業省が推進する「GENIAC」プロジェクトのもと、NEDOの公募により「競争力ある生成AI基盤モデルの開発」に採択された。
  • 本事業は、最適な小型モデルを開発し、LLM(大規模言語モデル)の社会実装を加速させることを目的としている。
  • ABEJAは、第一期において具体的な成果を上げ、GPT-3.5を上回る精度のLLMを構築した。
  • 第二期では、さらに高い精度とコストパフォーマンスを両立させたモデルの開発を進める予定。
  • 得られた技術やノウハウは広く提供され、生成AIの活用促進を目指す。

AIニュースの背景(推測)

近年、AI技術の急速な進展とともに、特に生成AIの重要性が増しています。市場は、業務効率化や情報処理の迅速化などを背景に、多くの企業がAIを導入・拡大していますが、精度とコストのバランスが課題となっています。ABEJAは2012年からこの分野に取り組んでおり、顧客企業のニーズに根ざしたLLMの提供を通じて、生成AIの社会実装を目指しています。経済産業省やNEDOが出資することで、国内のAI技術の発展を促進し、国際競争力を高める狙いがあると考えられます。

AIニュースの内容(詳細)

ABEJAは、経済産業省とNEDOが共同で推進する「GENIAC」プログラムの一環として、LLMの社会実装に向けた提案を行い、NEDOからの助成金として第二期プロジェクトに採択されました。このプロジェクトは、LLMの小型モデル開発を目指しており、特にコストパフォーマンスを重視しています。第一期では、LLMの高度な精度と計算コストを両立させる技術が開発され、OpenAIの「GPT-3.5」を上回る性能のモデルが構築されました。

第二期プロジェクトでは、特定タスク向けの高性能小型モデルをさらに進化させることが目指されています。具体的には、50B以下と10B以下のモデルが開発され、特に後者のモデルは実運用に適した性能とコストを両立させることを目標としているため、実際のビジネスニーズにも応じたモデル提供が期待されます。また、ABEJAは得た成果物を公開し、コミュニティの活性化にも貢献する方針を示しています。これにより、新たな技術者や研究者の育成が図られ、生成AIに対する理解と利用の拡大が促されることでしょう。

ビジネスで活用する方法・可能性

ABEJAが開発中の生成AI基盤モデルの実用化は、企業に数多くのビジネスチャンスをもたらすと期待されます。以下に具体的な活用方法をいくつか挙げます。

  1. 業務効率化: ABEJAの小型モデルを用いることで、社内の業務を自動化し、迅速に情報処理を行うことが可能です。例えば、カスタマーサポートやデータ分析業務の自動化が進み、人的リソースをより戦略的な業務に振り向けることができます。

  2. カスタマイズと特化型モデルの導入: 企業独自のデータを元に、特定の業界やニーズに合わせたカスタマイズが可能です。顧客のニーズに特化したモデルをすぐに利用できることで、競争優位性を保ちやすくなります。

  3. AIを通じた新サービスの創出: 提供される生成AIを利用して新たなサービスの開発が可能です。例えば、コンテンツ生成やパーソナライズされたリコメンデーションサービスなどが考えられます。

  4. コスト削減の実現: LLMの高精度化を図りつつ、コストを抑えたモデル開発が進むことで、より手頃な価格でAI技術を導入できるチャンスが広がります。これにより、AI導入のハードルが下がり、より多くの企業が利用できるようになります。

  5. 研究開発の加速と技術伝播: ABEJAが得た技術やノウハウの共有によって、業界全体での知識や技術の向上が図られます。この流れに参加することで、自社の技術力を強化できる可能性も広がります。

このように、ABEJAが提示する生成AI基盤モデルは、ただの技術的進展に留まらず、企業の経営戦略やサービス改良に直結する重要な要素となるでしょう。今後の展開に期待が寄せられます。

ABEJA、経済産業省が立ち上げた「GENIAC」の元、NEDOが公募した「競争力ある生成AI基盤モデルの開発」に採択~ LLMの社会実装を加速させる、精度の高い小型モデルを開発 ~ABEJA2024年10月10日 16時30分1
人とAIの協調により「ゆたかな世界を、実装する」株式会社ABEJA(本社:東京都港区、代表取締役CEO:岡田 陽介、以下「ABEJA」)は、経済産業省と国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、「NEDO」)が協力して実施する、日本の生成AIの開発力強化を目的としたプロジェクト「GENIAC(Generative AI Accelerator Challenge)」※1の元、NEDOが公募した「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業※2/ポスト5G情報通信システムの開発/競争力ある生成AI基盤モデルの開発(助成)」に採択されたことをお知らせします。
ABEJAは、「特化型モデル開発のためのモデルの小型化」を提案し、主に本事業に必要となる計算リソースについて助成金の交付を受ける予定です。第一期(2024年2月~2024年8月実施)で得られた知見も活用し、大規模言語モデル(以下「LLM」)の社会実装の推進に貢献してまいります。
 
背景
ABEJAは、2012年よりデジタル版EMS 「ABEJA Platform」の研究開発を進め、2018年の正式リリース以降、300社以上のミッションクリティカル領域に基盤システムとして提供しております。
生成AIの一つであるLLMの研究開発には2018年より取り組んでおり、2023年3月以降は、顧客企業のLLMの実装を実現する「ABEJA LLM Series」を「ABEJA Platform」に搭載し、戦略策定から構築、運用まで、一気通貫した顧客支援を行っております。

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出典 PR TIMES