【日本ケミコン】 業界初、サーバーの『液浸冷却』対応 アルミ電解コンデンサの開発に成功
AIニュースの要約
- 日本ケミコンが業界初の液浸冷却対応アルミ電解コンデンサを開発。
- データセンターの冷却効率を向上させるため注目される技術。
- 生成AIの普及によりサーバーの消費電力と発熱が増加。
- 従来の冷却技術には限界があり、液浸技術への移行が急務。
- サンプルは2024年度から提供、2025年度には量産開始予定。
AIニュースの背景(推測)
最近のAI技術の進展とデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進により、データセンターの需要が急増しています。特に生成AIを活用したアプリケーションの普及により、サーバーの性能向上が求められ、その結果、電力消費と発熱が急速に増加しています。伝統的な冷却方法ではこれらのニーズを満たすことが限界に達しており、液浸冷却という新たな技術が求められるようになりました。日本ケミコンの製品開発は、環境への配慮やエネルギー効率の改善といった社会的要求にも応えるものと考えられます。
AIニュースの内容(詳細)
日本ケミコン株式会社は、データセンターにおける液浸冷却に対応したアルミ電解コンデンサの開発に成功したと発表しました。この製品は、特に生成AIや高性能計算(HPC)を活用するサーバーにおいて、その冷却性能を向上させることを目的としています。従来のサーバーでは特にAIサーバーが高い消費電力を持つため、従来の空冷方式では十分な冷却ができず、その結果データセンター全体の消費電力が増加していました。
日本ケミコンは、特殊な封口ゴムの開発を進め、液浸冷却における気密性を確保しています。これにより、冷媒による封口ゴムの劣化を防ぎ、コンデンサの寿命を延ばすことが期待されています。サンプルは既に一部の顧客に提供されており、2024年度から本格的な評価が行われる予定です。また、量産は2025年度から開始される見込みです。
製品には、様々な特性を持つシリーズが用意されており、例えばハイブリッドコンデンサや導電性高分子コンデンサなど、用途に応じた製品展開が期待されます。これにより、データセンターの冷却ニーズに柔軟に対応することが可能となり、業界におけるリーダーシップを確立する狙いがあります。
ビジネスで活用する方法・可能性
日本ケミコンの液浸冷却対応アルミ電解コンデンサの開発は、複数のビジネスモデルや戦略において活用される可能性があります。
まず、データセンター事業者に対しては、エネルギー効率の向上と冷却性能の最適化を訴求することで、新たな契約機会の創出が期待されます。データセンターが増加する中で、これらの冷却技術は各社にとって重要な要素と捉えられており、日本ケミコンの製品はその需要に応えるものです。
次に、自動車業界や産業機器市場においても、熱管理が大きな課題となっています。この新たな技術が車載電装品や産業機器の冷却にも対応可能であることから、その販売先の拡大が見込まれます。特に電動車両の普及が進む中での冷却性能向上は、競争力を高める重要な要素になるでしょう。
さらに、環境に優しい冷却技術を導入することで、企業のサステナビリティに対する取り組みを強化できます。現在、カーボンニュートラル達成を目指す企業が多い中、液浸冷却技術はその一翼を担うものとして注目されるでしょう。エネルギー効率が高く、長寿命の製品を提供できることが、顧客のエネルギーコスト削減や企業のCSR活動に直接寄与します。
このように、日本ケミコンの液浸冷却対応アルミ電解コンデンサの開発は、さまざまな分野でのビジネス機会を生み出す可能性を秘めており、今後の展開に大いに期待が寄せられます。
【日本ケミコン】 業界初、サーバーの『液浸冷却』対応 アルミ電解コンデンサの開発に成功データセンターの効率的な冷却技術として注目を集める『液浸冷却』に対応したアルミ電解コンデンサの開発に業界で初めて成功しました。生成AIなど使用電力と発熱が増加するサーバーに理想的な冷却方法です。日本ケミコン株式会社2024年11月1日 13時00分10冷媒への浸漬試験のイメージ
日本ケミコン株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:上山 典男)は高効率なサーバー冷却手法である液浸冷却(Liquid Immersion Cooling)に対応した製品の開発に業界で初めて成功し、サンプル対応を開始いたしました。昨今、生成AI技術の普及、製造業におけるDX推進、さらに自動車の自動運転インフラとしての活用などを背景に、次世代データセンターの拡大に期待が高まっています。一方、既に市場投入されているAIサーバーでは、CPU/GPUの高性能化も相まって、従来のサーバーユニットとは桁違いの消費電力となっており、サーバーユニット個々の発熱が増大したことで、 データセンターでの冷却用空調電力需要が急拡大し、結果としてデータセンター全体の消費電力が増加しています。 データセンターのエネルギー消費量は増加傾向にあり、各国でのカーボンニュートラルの取り組みが進行する中、世界的な環境課題となっています。
生成AI分野で活用されるアルミ電解コンデンサ
データセンタで活用されるアルミ電解コンデンサについて紹介するコンテンツを公開しました。生成AI向けなど、データセンタは今後も大規模な増設が進み、くらしの中で重要な役割を果たします。データセンタ内で数多くのアルミ電解コンデンサが使用されていることをご理解いただけますので、合わせてご覧ください。
https://www.chemi-con.co.jp/company
出典 PR TIMES