「mitoco AI」Ver.2.0をリリース

AIニュースの要約

  • 株式会社テラスカイが「mitoco AI」をVer.2.0にアップデートした。
  • 新機能RAG(Retrieval-Augmented Generation)が追加され、外部文書ファイルの情報を参照可能に。
  • ユーザーは文書ファイルを指定するだけで、AIがその内容を基に適切な回答を生成。
  • 新たにExcelライクなフレキシブルデータテーブルや、定期実行可能な「お気に入りのスケジュール実行」機能が實装された。
  • セキュリティを考慮し、Salesforce内の業務データを外部に渡すことなく利用できる。

AIニュースの背景(推測)

ビジネスのデジタル化が進む中で、企業は効率化と迅速な情報参照を求めている。特に、業務データがSalesforceに集中している企業では、AIを活用した情報探索のニーズが高まっている。従来のチャットボットやAIシステムが提供する一般的な情報検索機能だけでは不十分な場合が多く、企業独自の規則やデータを反映した、よりターゲットに特化した回答が求められていると考えられる。そのため、テラスカイの「mitoco AI」Ver.2.0が企業のニーズを満たす機能を強化したのは、こうした背景によるものと推測される。特に、社内ルールや製品情報など、独自性のある情報に基づいたQA機能を強化することで、業務の効率化を実現しようとしている。

AIニュースの内容(詳細)

「mitoco AI」Ver.2.0では、最も注目すべき新機能としてRAG(Retrieval-Augmented Generation)が追加された。これにより、ユーザーが文書ファイルを学習させるだけで、AIがその情報をもとに正確な回答を生成することができる。例えば、就業規則の文書を学習させた際には、有給休暇の申請方法に関する質問に的確に答えることが可能となる。この機能は、社内規定や製品マニュアル、営業資料など多岐にわたる用途に対応できるため、従来のAIに比べて実用性が格段に向上している。

また、新たに追加されたフレキシブルデータテーブルでは、検索結果をExcelスタイルで表示することができ、ユーザーが求める情報へのアクセスが容易になる。行や列の固定、フィルタリング機能も充実しており、詳細なデータ分析を行う上で非常に便利だ。さらに、「お気に入りのスケジュール実行」機能により、頻繁に使う問い合わせを定期的に実行させることができ、その結果をCSV形式で保存することも可能である。これにより、業務の反復作業が効率化され、手間を省くことが期待できる。

最後に、SOSL(Salesforce Object Search Language)への対応が追加されたことで、情報を効果的に検索する手段が増えた。具体的には、長文やリッチテキストの情報を検索対象に加えることができ、他のオブジェクトとまとめて検索することも可能となる。これにより、ユーザーはより迅速に必要な情報にアクセスできるようになる。

ビジネスで活用する方法・可能性

「mitoco AI」Ver.2.0は、企業にとって多くのビジネス機会を提供する。第一に、RAG機能により独自の社内規定や製品情報をAIに学習させることで、従業員は迅速に正確な情報を取得できるようになり、業務の効率が向上する。特に、人事部門や営業部門においては、就業規則やクイックガイドに基づく即時回答が重要であり、これにより社員の理解を深めることができる。

第二に、フレキシブルデータテーブルの機能は、データ分析の効率を劇的に改善する可能性がある。業務データの可視化が簡単になり、関係者間での情報共有がスムーズになる。例えば、製品の売上データや顧客情報をリアルタイムで分析できるため、迅速な意思決定を下すことが容易になる。

第三に、「お気に入りのスケジュール実行」を利用することで、定期的なデータ抽出やレポート作成が自動化され、オペレーショナルエクセレンスを実現できる。この機能は、特に経営層にとって重要なKPIの把握や、マーケティング部門におけるキャンペーンの効果測定にも活用できる。

さらに、SOSL対応により、情報検索の柔軟性が向上し、複雑な問い合わせにも対応するため、顧客対応やサポート業務の品質が改善される。

総じて、「mitoco AI」Ver.2.0は、企業の問い合わせ対応、データ分析、業務の自動化を実現し、ビジネスの競争力を高めるツールとして、多くの機会をもたらすことが期待される。

「mitoco AI」Ver.2.0をリリースRAGにより社内規定などの独自ルールにも対応し、より精度の高い回答を実現テラスカイ2024年11月8日 15時30分1
株式会社テラスカイ(本社:東京都中央区 代表取締役CEO 社長執行役員:佐藤 秀哉、以下テラスカイ)は、2024年11月8日(金)にSalesforceと生成AIを組み合わせた「mitoco AI」をVer.2.0にバージョンアップいたしました。

「mitoco AI」はSalesforceのオブジェクト構造を学習しており、ユーザーの自然言語による問い合わせに対し、Salesforceに格納されたデータから適切な回答を導き出します。

今回のバージョンアップではRAG(Retrieval-Augmented Generation)に対応しました。RAGとは生成AIがもともと学習している情報以外に、外部の情報を参照して生成結果を拡張する機能で、この機能を実装することにより、お客様がアップロードした文書ファイルに関する質問に答えられるようになります。

主なバージョンアップ内容は以下のとおりです。

■RAG機能の追加
文書ファイルのテキストデータをmitoco AIに学習させることで、AIが文書ファイルの内容を元に回答するようになります。面倒な設定は不要で、学習させたい文書を指定するだけです。

想定しているユースケースとしては、就業規則や出張規定などの社内規定、取扱説明書やクイックガイドなどの製品マニュアル、提案書や事例集などの営業用資料などの活用で、生成AIが学習していない企業独自のルールや特定の製品に関する詳細な情報について、mitoco AIが回答できるようになります。

例としては就業規則のファイルを学習させた場合、mitoco AIが有給休暇の申請方法について正確に回答できるようになります。

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出典 PR TIMES